また戻ってきたくなる、みんなが居心地のいいお店に -うつわ・雑貨・焼き菓子 あいう-

  • 2022年08月11日

皆さま、ご無沙汰しております。

佐々木建築が施工した建物を紹介させて頂くシリーズ、約1年ぶりに帰ってまいりました。

今回は、今年9月の西九州新幹線開業に向けて準備が進む「JR武雄温泉駅」から徒歩8分の場所にある『うつわ・雑貨・焼き菓子 あいう』(以下、あいう)の横石佳須之(かずゆき)さん・愛(あい)さんご夫妻にお話しを伺いました。

『あいう』は、20年6月にオープン。コロナ禍の真っただ中で、どんな気持ちでお店をやってこられたのか。これから開業を考えられている人たちにとって、参考になる部分もあると思います。それでは、どうぞ。

やめたくなかった仕事をやめて、佐賀へ

夫の佳須之さんは有田町出身、妻の愛さんは福岡県出身。二人は福岡で出会い、結婚した後、東京へ移住しました。13年の東京生活を経て、どうして佐賀へ戻ってこられたのでしょうか。

(夫の)佳須之さんは戻ってくる前と戻った後は、どんなお仕事をされていたんですか?

(佳須之さん)

私は建築関係の仕事をやっていて、横浜スタジアム改修における現場管理を行ったりしていました。戻ってからは、実家の陶磁器の商社を継ぎました。

-元々は建築関係だったんですか!勝手に小売業かなと思っていたので、ちょっと意外です。しかも、横浜スタジアムってすごいですね…。では、愛さんはどんなお仕事を?

(愛さん)

私は、インターナショナル幼稚園のスクールマネージャーとして働いていました。先生が全員外国人で、カリキュラムをはじめ幼稚園全体のマネジメントを行うという仕事でしたから、海外の先生から冗談っぽく『BOSS』と呼ばれることも(笑)。元々英語が好きで、子育てしながら英語が学べるような環境に身を置いてみたかったんです。4年間やってみてすごく大変でしたが、おかげで英語が話せるようになりました!

-BOSS!愛さんもまたすごいお仕事をされていたんですね。

(愛さん)

すごく好きな仕事でした。だから、佐賀へ戻ってもこのような仕事をやりたいと思っていましたが、どんなに探してもなかったんですよね。そこで、私は教員免許を持っていたので、採用試験を受けて英語教師として働くことにしました。

-毎度、難しいことをさらっとやってのけますね!

自分がワクワクするものだけを集めたお店

おもしろい経歴を持つ佳須之さんと愛さん。ここで浮かんだ素朴な疑問、お二人はなぜ雑貨屋さんをやっていらっしゃるのでしょう。

-どうしてまったく経験のない雑貨屋さんを始めることにしたんですか?

(愛さん)

英語教師を4年間やってみて不自由なことを色々感じ、もっと自由にしたいと思うようになりました。このお店には「うつわ・雑貨・焼き菓子」がありますが、どれも私が好きなものです。

うつわは佳須之さんの本業の繋がりを中心に、雑貨は自分でもつくるし色んな作家さんたち(武雄市を中心に県内在住の方々)の物を販売していて、焼き菓子は私自身が作っています。

(佳須之さん)

コロナ禍があって、陶磁器の卸売業がすごく厳しくなったんですよね。そこで、小売業を始めてみたいと思いました。すると、おうちごはんが流行って器にこだわりを持つ人が増えたり、インスタグラムにあげてもらったりして、いい感じでスタートできました。

外食がOKになると卸売業が復活し小売業が少し落ち着いたりして、よいバランスで取れていますね。そして、コロナが落ち着いて、武雄温泉にもっと観光客が戻ってくればいいなと思っています。

-ネーミングの「あいう」とは?

(佳須之さん)

名前は、まず覚えてもらわないといけないと思っていました。だから、記憶に残りやすい3文字の言葉で、老若男女問わず覚えやすい言葉…。「あいう」でいいか、となりました(笑)。妻の名前(あい)も入っていますし。

(愛さん)

ある時お客さんから、「お店、いい名前やね。五十音のはじまりの言葉やけん、あいうにしたと?」と言われて、「あ、それありだな!」と思ったのでそういうことにもしています(笑)。

-大事にしていることは何ですか?

(愛さん)

「使いやすさ」と「面白さ」を感じられる商品を揃えていますね。そして、お客様に飽きられないように季節ごとにラインナップを変えるなど工夫しています。売れそうなものを置くというよりは、自分たちが買いたくなるものやワクワクするものを並べています。

(佳須之さん)

器に関しては、窯元さんに商品への想いを聞くことも大事にしています。どんなところが大変だったとか工夫したとかを聞くと、それをお客様にも説明したくなりますよね。

武雄を選んだのは、子どもにとって優しい環境だったから

少し話が前後するかもしれませんが、佳須之さんは有田町のご出身です。どうして武雄で暮らすことを決められたんでしょうか。

-どうして武雄に来られたんですか? 

(愛さん)

私たちは、環境的に子どもに優しいところで暮らしたいと考えていたんですよね。それで選んだのが、武雄でした。引っ越した当時、(樋渡)武雄前市長がとても頑張られていて、子どもへの取組みについて共感する部分が多かったんです。小学校から高校まで揃っていますし、全国に先駆けてタブレットも全校生徒に支給されていました。それに、あの(武雄市)図書館。子ども達が夏休みとかに勉強の気分転換にあの図書館に行くとか、本当に贅沢ですよね!

アフターサービスから始まったつながり

そんな横石さんご夫妻がお店をリフォームするのに選んだパートナーが、佐々木建築でした。武雄市にも色んな選択肢がある中で、どうして佐々木建築だったのでしょうか。

-どうしてお店のリフォームを佐々木建築にお願いしたんですか?

(佳須之さん)

元々、実家のトイレのリフォームをして頂いたのですが、アフターサービスがすごく良かったんですよね。だから、いつか家を建てるのをお願いしたいということをずっと思っていました。

そして、前に使っていた会社の建物が老朽化したのをきっかけに、武雄に持っていた土地に自宅と会社を新しく建てることにしました。だから、そこは自宅兼倉庫兼事務所みたいになっています。キッチン設備も整えていて、そこで焼き菓子の製造も行っています。

-お店の前に、自宅と会社をお願いされてたんですね。このお店はどうされたんですか?

(佳須之さん)

会社の近くにお店をつくりたかったので、ここを選びました。什器から何から何まで、佐々木建築さんにお願いしてつくってもらいましたね。真ん中にある什器は、こちらのイメージを伝えて形にしてもらったんです。お店があまり広くないので、360°から色々置くことができて、見てもらいやすいようにして。また、居心地がよくなるように、壁や什器などは明るくて優しい色合いを選びました。ゴチャゴチャせずにスッキリすることを、常に意識しましたね。

-佐々木建築にして良かったことはありますか?

(愛さん)

大工さんがお二人いらっしゃったんですが、とにかく人柄が良かったです!すごく話しやすくて。私たちがお願いしたものを次の日には作ってくれたり、カスタマイズもすぐやってくれたり。エアコンの室外機を覆う箱も作ってくれたし、作業台も一度やり直して作ってもらいました。

あとは、関わってくださった業者さんみんながいい人たちだったという、印象的なエピソードがあるんですよ!事務所に冷蔵庫を入れようとしたんですが、想定より大きくて窓から入れなければならなくなったんです。すると、大工さんも左官さんも他の3~4人の業者さんも、みんな一緒に協力してくださって、傷一つなく運んで頂いたんですよね。

あれはちょっと感動的でした。2ヶ月くらい工期がありましたが、嫌な想いをすることは一度もありませんでした。

最後に

-これからどんなお店にしていきたいですか?

(佳須之さん)

コロナが明けて観光客が戻ってきたら、全国からのお客様に佐賀のお土産品を提供したいですね。ここに来た記念になるようなものを選んでもらえたら嬉しいです。

(愛さん)

リピーターさんがたくさんつくようなお店にしたいですね。今も熊本や福岡、長崎から来てくれたり、近くに来るたびに毎回寄ってくれるお客様もいらっしゃるんです。

そして、地域の人からは「誰かに何か贈るときには、このお店!」と思い出してもらえるお店になりたいな。色々お店を回って、また戻って来たくなるようなお店になれたらいいなと思います。

お店づくりだけでなく、お二人の人柄がとても優しくて印象的なお店『あいう』さんでした。

佳須之さん、愛さん、ご協力ありがとうございました!

追伸 

取材のあと、愛さんからすてきな雑貨の紹介をして頂いて購入した小物(おむつとおしりふき入れ)を、最近子どもが産まれた後輩にプレゼントし、とても喜んでくれました!誰かにプレゼントに贈りたい方、ぜひ足を運んでみてくださいね。

  

 

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