１つの家族のようなお店を目指して。　－Bistro et vin Cadeau－

１つの家族のようなお店を目指して。　－Bistro et vin Cadeau－

2021年06月01日

佐々木建築が施工した建物を紹介させて頂くシリーズ、これが第５回目となります。

今回は、JR・MR有田駅から徒歩4分の場所にある『Bistro et vin Cadeau／ビストロエヴァンカドゥー』のオーナーシェフ、山田安隆さん（41）にお話しを伺いました。

『Bistro et vin Cadeau／ビストロエヴァンカドゥー』は、2018年9月にオープン。有田町内で、本格的なフランス料理とワインが楽しめる素敵なお店です。

－山田さんは開業される前は、同じく町内の日本料理店で働かれていましたよね。

（山田さん）

はい、1年ちょっとの期間、そちらでお世話になっていました。実は、その前は10年ほど結婚式場で働いていたんです。日本料理店で働いていた頃は、「いつかは自分でお店を持とう」と思ってはいたんですが、当時は武雄市内で開こうかなと思っていたんですね。

－そうだったんですか。山田さんと言えば、有田焼創業400年事業で行われた『USEUM ARITA（ユージアムアリタ）』のシェフをされていたイメージも強いので、意外です。

（山田さん）

実は、そのUSEUMが大きなきっかけになったんです。私はシェフとして参加しましたが、当初レシピは別の方が作成されたものを提供することになっていました。しかし、地元の食材があまり使われていなかったため、無理を言って交渉をさせて頂き、レシピを変更させていただいたんです。その結果、多くのお客様から好評をいただき、イベント期間を延長する結果にも繋がりました。その経験を通じて、「このまちで、器を使った自分のオリジナルの料理を出してみたい」という気持ちが芽生えましたね。

－なるほど。裏ではそんな熱いドラマが繰り広げられていたんですね…！

－それにしても、Cadeauの料理はどれも美味しいのはもちろんなんですが、なんだか価格に合っていないような気がするんです。料理の質に対して、素人の目で見ても安い感覚があって。特に、オードブルなんかは赤字じゃないだろうかという気さえするんです。本当に余計なお世話な発言なんですが（汗）。

（山田さん）

私がこのお店を始めたのは、「自分が食べたいと思う料理を出したい」というのが根底にあります。それと同時に、「お客様目線であること」を大事にしています。これは、佐々木建築さんから学んだことなんです。

佐々木建築さんは、アフターフォローを長年継続されていて、利益ではなくお客様を一番大事にされていると思います。その意識は会長さんから、今の社長さんや社員さん達にしっかりと引き継がれていますよね。その結果、たくさんの地元のお客様から信頼されている。佐々木建築さんはまさに私の理想としている「家族的な会社」で、目標です。

－飲食店なのに、目標が工務店というのは面白いですね。でも、何だか納得です。

（山田さん）

佐々木建築さんはよく忘年会でうちを使って下さるんですが、皆さんすごくアットホームで。でも、カウンターでは職人さん同士が仕事の話をしていたり、社長さんも締めるときはしっかり締めていて、そんなところも１つの家族みたいですよね。そんな雰囲気をこのお店も持てたらいいな、お客様に感じてもらえるようになったらいいなと思います。

－話は変わるんですが、お店の中で好きなところはどこですか？

（山田さん）

お店の外壁の色です。

－中じゃないんですね。意外です。

（山田さん）

有田にとって、「青色」は特別な色なんですよね。だから、町内には青にこだわりを持つ人が多いんですが、私もイメージを持っていました。でも、それが市販の色ではなかったんです。そこで、佐々木建築の職人さんにお願いしたら、特注で自分のイメージに仕上げてくれました。面白いのが、その後うちの店に「自分の家もこの色にしたいから、教えてくれ」と言って相談されました。しかも、お２人も（笑）。「わたしは分からないから、佐々木建築さんに聞いてください」と伝えたら、その後、同じ壁の色の家が町内のどこかに建ったという連絡を頂きましたよ。

－それはすごい貢献ですね！（笑）